書籍紹介「ウィルスから体を守る」根来秀行 著

ウィルスから体を守る
根来秀行 著 ISBN978-4-7631-3864-4

特効薬も安全性も証明されたワクチンもない現状で、ウィルスの感染・重病化予防に最も役立つのは、私たちの体に備わっている「免疫」です。病原体や毒素、異物の侵入や広がりを防ぐ免疫には、生まれつき体に備わっている「自然免疫」と感染症に生後かかる事で身につく「獲得免疫」があります。この2つの総合力が外敵より強ければ、感染や重症化を防げるという事です。免疫機能を底上げする上で重要なのは、いかに免疫細胞が活発に活動できる環境を体内につくるかです。必要なのは、免疫細胞を全身にくまなく届けるための経路を保ち、免疫の要となるリンパ球を適切に増やして活性化させる事。そのために有効なのが以下の3つです。

(1)毛細血管を強くする
より、具体的には①毛細血管をゆるめるために腹式呼吸で副交感神経の働きを上げて、締まっていた全身の毛細血管をゆるめる。②その時間を長くするために自律神経のバランスや睡眠環境を整えて眠れば、各細胞に酸素や栄養素、ホルモンが届き、毛細血管の修復・再生も進み免疫細胞も全身にくまなく届く。③血流をアップさせるために無酸素運動と有酸素運動を組み合わせた運動や入浴をする。

(2)「細胞呼吸」を促す
細胞内にあるミトコンドリアで酸素と栄養素を使ってエネルギーを作り出す細胞呼吸の機能低下の最大の要因は「内部環境」の汚染です。そのためには、血流とともにリンパの流れをよくし酸素や栄養素を細胞に送り、細胞呼吸をスムーズにする事。

(3)腸を健康に保つ
腸内環境は食習慣や食事の内容によって決定されるので、①朝食はしっかり摂る。②食事の時間を守る。③間食は摂らない。④野菜を多く摂る。⑤ゆっくり食べる。⑥寝る直前に食事はしない。 などを実行する事。

何を信じたらいいかわからなくなったら本書を読んでみてください!!

2021年6月17日 8:58  カテゴリー:書籍紹介

書籍紹介「もう、がんでは死なない」近藤 誠 著

もう、がんでは死なない
近藤 誠 著 ISBN978-4-8387-3108-4

本書の「もう、がんでは死なない」というタイトルには、大きく次の3つの意味があります。

(1)そもそも、人は「がん」そのもので死ぬわけではないという事。人はがんが存在するだけではなかなか死にません。つまり、直接の死因は、がんではない。がんから毒が出ているわけではないからです。日本では、放っておかれても、死なないケースが多数を占めています。

(2)「がん死」とされているケースの多さは、実は「がん以外」の理由によって亡くなっているという事。「医療技術の進歩で、早期発見・早期治療ができれば、がんは治る時代になっている」という報道がよくあります。しかし、それならナゼ人間ドックで「がん」が見つかった人に「がん死」が相次ぐのでしょうか。

(3)人を死なせる事がない「腫瘍」が、どんどん「がん」と診断され、手術や抗がん剤治療を受けているという事。実は、医療サイドの都合で手術などの「がん治療」がなされ、多くの患者が闘病という苦痛の中で逝くケースが圧倒的に多い。

ところで「がん」に関して以下の様な多くの社会通念があります。

①がん制圧には、免疫力 ②高体温が、がんに効く ③がんには、食事療法がよい ④がんを放っておいたら転移する ⑤がんはリンパ節から臓器に転移する・・・しかし、これらは全て間違っています。そもそも、果たしてがんは「敵」なのでしょうか?

(1)第一に、がんは「老化現象」の一部です。
人類は人口爆発で滅びない様、がんという老化現象を用意したと考えられます。

(2)人類の歴史
アフリカの地に生まれた人類は、ずっと平均寿命が20歳にも届きませんでした。がん好発年齢の中高年になる前に亡くなり、がんを敵とみなす免疫システムを作る必要も時間もなかった。

(3)がん細胞と正常細胞の類似性です。
両者の仕組みと働きはほぼ共通していますので、がん細胞は「異物」でも「非自己」でも「敵」でもないのです。また、転移能力も実は正常細胞の白血球の能力を受け継いだものです。

がんを恐れず「放置療法」で豊かに生きる!!

2021年6月3日 9:11  カテゴリー:書籍紹介

書籍紹介「放っておくとこわい症状大全」秋津壽男 著

放っておくとこわい症状大全
秋津壽男 著 ISBN978-4-478-10999-1

多くの人が、病気のサインを見逃して損をしています。これは、長年医師として多くの患者さんと接するなかで、特に残念に思う事のひとつです。

もう少し早く病気に気づいていれば、 もっと簡単に治せたのに、 寝たきりや要介護にならなくてすんだのに 命が助かったのに・・・・・

そんな事例をたくさ目の当たりにしてきました。人はいきなり大病になるわけではありません。ほとんどの病気は、体を使ってSOSを出しています。本書は一見すると見逃しがちな体のSOSサインのうち、特に早期発見しないと後悔する病気の44の症状だけを集め、解説しています。大病のシグナルとしては、

1.原因不明の肌荒れ
紫外線や乾燥、化粧品、衣類の刺激などでも肌は荒れますが、これらはすべて原因となる刺激を取り除けば改善します。注意したいのは、体の中の原因がある肌荒れで、急に肌が荒れてきた場合は、腸内環境の悪化を疑ってみて下さい。

2.危険な便の色
①便が黒い→胃がん、胃潰瘍の可能性
②便が赤い→便そのものが赤いときは大腸の上のほう、便に赤いものがまだらに混じっているときは大腸の真ん中あたり、便の表面に赤い粘液がついているなら大腸の下のほうにがんがあると考えられます。
③便が白い→胆汁の通り道がふさがってしまうと、胆汁が腸に出ないため便が黄色くならず白く、胆管がん、膵頭部がんの可能性が高い。なお、胆石の可能性がある場合は激しい痛みをともないます。

3.においがわかりづらくなった
嗅覚障害は認知症の初期にあらわれる症状。認知症の人が鍋を焦がしたり、料理の味付けがおかしくなるのは、注意力の欠如ではなく、鼻がにおわなくなったと考えられます。

体からのSOSに気づけるか、気づけないか。それが運命の分かれ道!!

2021年5月20日 9:02  カテゴリー:書籍紹介

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