書籍紹介「がんの特効薬は発見済みだ!」 岡崎公彦 著
がんの特効薬は発見済みだ!
岡崎公彦 著 ISBN978-4-8127-0322-9
「がん」という病は、今や特異な病気ではなく、誰が罹っても不思議でない病気になっています。また、その治療法は、手術、抗がん剤治療、放射線治療に限定されており、どの方法でも完治した事例はそれほど多くありません。これは残念ながら現代の常識です。
がんに罹ると「溺れる者、藁を掴む」という心境になるのは無理もありません。しかし、溺れている時、流れてきた藁を掴んでも助かる見込みは、まずありません。
本書で伝えられている情報は当然のことながら、がんと診断されて苦しんでいる人たちに「藁」を提供するものではありません。この本を手にされるまで、おそらくあなたが全くご存じなかった「新しい情報」であり、しかも、あなたの大切な命を救うというものなのです。ただ、すでに発見されている薬(特効薬)を、決められた量だけ内服するだけでよいのです。副作用も全くありません。薬も高価なものでなく安価に入手できるもので、読者にとって、これ以上の「朗報」はありません。
特効薬の作用メカニズムは以下の通りです。
発がんのプロセスを進める酵素はチロシン・キナーゼです。少し専門的ですが、チロシンは芳香族アミノ酸の一種で、ベンゼン核にアラニンと水素基とが対角位置に付いた構造をしています。キナーゼはリン酸基を付加する酵素です。一方、ベンズアルデヒドもベンゼン核にアルデヒド基が付く構造を持ち、チロシンと似た構造であるため、酵素の基質受容体がチロシンと誤認してベンズ・アルデヒドを受容するので、本来の基質であるチロシンが基質受容体に付着できなくなり、酵素活性が低下し、ひいては発がんのプロセスを停止するという作用メカニズムです。
京大医学部を卒業後、アメリカと日本で半世紀近く医療の第一線で活躍してきた著者が、医学界に遺す“遺産”として書き下ろされた、衝撃の一冊。
2014年9月4日 11:06 カテゴリー:書籍紹介