書籍紹介「一生医者いらずの菌活のはじめ方」 辨野義巳 著
一生医者いらずの菌活のはじめ方
辨野義巳 著 ISBN978-4-8399-5027-9
この地球上に存在する菌は100万種以上ですが、人類はその1%、たった1万種類しか把握できていないのです。その中で病原菌と呼ばれるものは、わずか0.0001%程度。ですから日常生活では除菌、抗菌などといって神経質になる必要はありません。むしろ清潔過ぎる方が問題です。あまり清潔過ぎる環境で生活していると体に抵抗力がなくなって病原菌に感染しやすくなったり、免疫調整機能がおかしくなってアレルギー症状が発症したりします。
ところで、私たちの体には皮膚にも、口腔内にも、腸の中にも菌がびっしり。これらは「常在菌」と呼び、コレラ菌など病気を引き起こす病原菌とは区別されますが、いずれにしても常在菌をすべてかき集めて重さを量ると2.5Kgになると言われています。2.5Kgの菌のほとんどは大腸にいます。そのうち99.9%は嫌気性菌といって酸素があると生育できない菌です。
この地球上に最初の生命・微生物が誕生したころは地球には酸素はなく、それらはすべて嫌気性菌で、その一部が進化し、光合成によって糖をつくり、酸素を吐き出すという特性を持つ生物になったことで、地球上に酸素が増えていきました。そこで、元からいた嫌気性菌は酸素のある地球表面で生きていけないため、酸素のない世界、つまり土の奥深くや動物の腸菅に逃げ込むことで生き残りを図り、私たちの腸内にもたくさんの嫌気性菌が存在しているのです。
大腸はかつては「食べ物のかすから大便をつくってためておく場所」としか考えられていませんでしたが、私たちの健康と寿命を司る大切な器官だということが解明され、21世紀になってにわかに脚光を浴び始めています。
本書で提案されている“菌活”は著者が長年研究し続けてきた腸内細菌にほかなりません。言ってみれば“菌活”とは腸内にすむ菌を上手にコントロールして腸内環境を整え、健康と美容を手に入れ、一生医者いらずの体になることを目的としています。21世紀は病気を予防する時代で、そのカギを握っているのは腸内細菌。
さあ、あなたも今日から早速“菌活”を始めましょう。
2014年3月20日 9:12 カテゴリー:書籍紹介