書籍紹介「薬剤師は薬を飲まない」 宇多川久美子 著
薬剤師は薬を飲まない
宇多川久美子 著 ISBN978-4-331-51785-7
多くの患者さんは、ご自分の病気を治し、体調を回復させたいという思いから、病院を訪ねます。そして、医師が出した処方せんを持って薬剤師のいる薬局に足を運びます。薬局で調剤された薬を家に持ち帰り、言われた通りに服用するのは「薬を飲めば病気が治る」と思うから他なりません。
でも、もしも本当に薬が病気を治療してくれるのであれば、一定期間薬を飲めば病気は治り完治した時点で、その薬は要らなくなるはずです。世の中には「薬で病気が治る」と誤解されている方が多いようですが慢性疾患においては、薬は「症状を抑えるだけのもの」なのです。もしも薬で病気が治せるのであれば、患者さんの数はどんどん減り医療費も少なくなっていくはずです。しかし、実状は生活習慣病の患者数は増え、医療費はどんどんかさんでいます。つまり、どんなに医学が進み、どんなに効能に優れた薬が出てきても所詮、薬は症状を抑えることしかできないということです。
薬は、そのほとんどが合成物であり、体にとって異物です。異物である薬は身体の様々なところに影響を与えながら、身体中を駆け巡ります。身体は、その合成物である異物をどう処理すればよいかわからず、明らかに身体に偏重をきたすことがあれば副作用としてクローズアップされますが、目に見えず、感じなくとも、薬は症状を抑えるという主作用の陰で、意図しない作用=副作用を引き起こし、身体に少なからぬ影響を及ぼしています。
そして、身体にとって異物である薬を慢性的に命ある限り飲み続けたら、どうなるでしょう?「神の薬」も濫用すれば「悪魔の薬」と化してしまいます。あなたが、なかなか病気が治らないのは薬に頼っているからだ!薬を飲んで症状を抑え込むのは、病んだ体をさらに酷使すること。さらに薬は体の自然治癒力を奪い免疫力を下げてしまうーーー。患者だけでなく医者までもが薬に頼りすぎている日本の現状に「薬を使わない薬剤師」である著者が警鐘を鳴らす。
薬と正しくつきあい、薬なしの健康な体を育むための必読の書!
2014年2月27日 9:14 カテゴリー:書籍紹介