書籍紹介「面白くて眠れなくなる人体」 坂井建雄 著
面白くて眠れなくなる人体
坂井建雄 著 ISBN978-4-569-80823-9
人体は私達にとって最も身近でありながら、未知の世界です。「人体は小宇宙」といわれるように神秘に満ちあふれています。それは、驚くほど精緻で、どんなコンピュータも敵わないほど複雑です。骨格や筋肉の滑らかで無駄のない動き、それを支配する脳の絶妙な采配、生命に必要な物質を外界とやりとりする内蔵たち、そして、休みなく拍動を続ける循環器系。体のどの器官を取り上げても、そこには最高度に洗練された生命の営みを見出すことができます。
例えば、本書のページをめくることができるのは、骨や筋肉が働いているからです。特に親指は他の指とは異なり、物をつかむための筋肉が8つも付いた贅沢なつくりになり、この構造は人間だけしか備えていません。あるいは、どんなに電車が揺れても、ちゃんと本書が読める目に備わる「手ぶれ防止機能」のおかげです。人間の体は、生命と健康を守るために私たちが無茶をしても正常な状態に戻そうとして、それぞれの器官が昼夜を問わず黙々と働き、役割を全うしてくれています。
私たちは、そんな健気な自分の体のことを何も知らずに過ごしているのではないでしょうか。まずは自分の体を知りましょう。体を動かしたり、触ったりして、体をよく観察して下さい。そこには、人体を支えている精緻なメカニズムが隠されています。そうすると、生きていること、健康でいられること自体がまさに奇跡であり、一人一人がかけがえのない存在であることを思い知らされます。人体を知ることは、自分自身を知る旅でもあります。まだまだ、人体は謎だらけです。現代科学をもっても、すべてが解明されたわけではありません。神秘とベールに包まれているのが人体です。
人体は最大のミステリー!!
2013年11月14日 8:57 カテゴリー:書籍紹介