書籍紹介 「科学でわかる男と女になるしくみ」 麻生一枝 著
科学でわかる男と女になるしくみ
麻生一枝 著 ISBN978-4-7973-6210-7
私たちの社会は、まるで男と女しかいないように動いています。しかし、現実には私たちの思い描く男や女の体にはおさまりきらない体で生まれてくるインターセクシュアルと呼ばれる人たちがいます。体の性は男か女かはっきりしている人のなかにも、それが心の性と一致しない性同一性障害の人たちもいます。また、心と体の性がそろっている人のなかにも、恋愛や性愛の対象として異性に惹かれる異性愛の人たちもいれば、同性に惹かれる同性愛の人たち、そして、男女両方に惹かれる両性愛の人たちもいます。
インターセクシュアルとそうでない人たち、性同一性障害の人とそうでない人たち、そして異性愛と同性愛と両性愛の人たちでは、発達上なにが違うのでしょうか。
また、平均すれば男と女では、行動や様々なものに対する感じ方や考え方、そして得意・不得意などが違います。でも違うからといって、男と女がなんの重なりもない、まったく別の生き物だというわけでもありません。
男と女はどれくらい違っていて、どれくらい似かよっているのでしょうか。そして、男女の違いは、どのようにして生まれるのでしょうか。
本書では、このような様々な疑問に答えています。そうすることで、受精卵から私たち1人ひとりに至る旅路の複雑さ、そしてその複雑さから生まれる現実のヒトの性の幅の広さを本書を通じて実感して欲しいと著者は述べています。
“ヒトの性は性染色体だけでは決まらない”自分が100%男(女)だと言い切れますか?
2012年10月11日 9:53 カテゴリー:書籍紹介