書籍紹介 「薬を買う前に読む本」 岡本正彦 著
薬を買う前に読む本
ISBN 978-4-535-98296-3
岡本正彦
著者が研修医だったころ、症状が同じであるにも関わらず、教えてくれる医師によって、処方の内容がまるで違っていることに納得できず、自分の研究テーマとして薬について徹底的に調べようと思い立った。
研究が進むにつれ、思いがけないことが色々判ってきたが、特に衝撃的だったのは以下の二つの実態である。
「効果のない薬が漫然と医療では使われ続けている」
「薬の副作用には一般に伝えられているより遥かに深刻なものがある」
この二つのテーマの告知が本書の全体で流れているテーゼである。
一連の規制緩和でこれまで病院でしか貰えなかった薬の多くが、薬店で買えるようになり、コンビニでも一部の薬が買えるようになったことから、風邪薬、胃腸薬、鎮痛剤、塗り薬など様々な薬が簡単に手に入るようになってきた。
しかし、基本的には「薬は危ないもの」で体質や服用の仕方によって命に関わるという場合も少なくない。
本書は様々な自覚症状の起こる仕組みを解説し、薬に頼らない対処法をまず述べた上で、やむを得ず薬を使う場合どうすればよいかをまとめたものである。
単なる解説書ではなく、医師さえ知らない最新情報を元に「必要最小限の薬を安全に使う方法」をまとめた点が特徴になっています。
従って、決して薬の使用を奨励するものではないことも強調されています。
2012年2月16日 8:22 カテゴリー:書籍紹介