書籍紹介「ロジカルダイエット」清水忍 著
「ロジカルダイエット」
清水忍 著ISBN978-4-344-98727-2
ロジカルダイエットは最低でも3か月間かけて、体脂肪を落とすことでやせる行為です。特徴としては(1)健康にやせる(2)医学的・科学的な合理性がある(3)リバウンドしない(4)精神的・肉体的な苦痛やストレスを伴わないことです。
Ⅰ食事と運動
一日の摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太り、逆ならばやせる。従って、「食事」と「運動」がカギを握っています。ポイントはダイエットは「食事が9割」つまり「主役は食事」で「運動は脇役」にすぎないことをきっちりと理解することです。
1.運動
(1)筋トレや有酸素運動の主目的は筋力や心肺機能(持久力)を上げることです。
(2)筋力や心肺機能(持久力)が上がると、活動量が上がる。一方、副次的に少ないながらも消費カロリーが上がります。
(3)筋肉が発達すると基礎代謝量が上がってやせると思われていますが、一日中じっとしていればカロリーは消費しません。
(4)フルマラソン(42.195km)を走ったときのカロリー消費量は3000kcal以下ですので、2回走ったとしても、体脂肪1キロ分(7000kcal)すら落ちません。
(5)従って、運動はあくまでもダイエットのための「土台づくり」です。「土台」とは、体を動かすことがまったく苦にならない能力です。
2.食事
(1)例えば、「かつ丼」(800~1000kcal)を海鮮丼(500kcal)に変更すると500kcalを浮かせることができます。一方、500kcalをジョギングでカバーしようとすると1時間走り続けなくてはいけません。
(2)さらに、「ざるそば」(350kcal)、「お茶漬け」(250kcal)になります。このようにどんなメニューをセレクトするかを工夫して日々のカロリーを積み重ねていけば3か月もすれば体脂肪がかなり減少しやせることができます。
Ⅱ実践
1.脳と体をいかにだますかがキモ
(1)脳は急にやせるなど大幅な変動があると、それを「異常」と受け取って警戒します。
(2)そこで、ダイエットは我慢している人ほどリバウンドしやすく、本能レベルで迫ってくる「食べろ!」の声に抗えません。
(3)若い女性が短期間で激やせすると、生理が止まるのは、脂肪量の急減を「危険」と察知した脳が妊娠させないための反応の表われです。
(4)従って、少しずつ、ゆっくりと時間をかけてやせて、脳と体をごまかしていく方法が、最も合理的で効率的な手段となります。
2.目標体重までに減少するべきカロリーと必要な時間の目安
(1)現在の体重75kgで、目標体重が68kg(7kg減)のケースの場合
(2)現在の75kgを維持するために必要な1日のカロリー量は、
34(メッツ・時)×75kg=2550kcal
(3)目標の68kgを維持するために必要な1日のカロリー量は、
34(メッツ・時)×68kg=2312kcal
(4)よって、両者の差は1日当たり238kcal(ごはん茶碗少なめ1杯)になります。一方、7kgの体脂肪は49000kcalなので減量に必要な日数は206日と計算されます。但し、体重は序々に減少していますので、実際はもう少し短かい日数となるはず。
(5)なお、メッツは運動強度を表わす数値で、安静時は1メッツです。メッツ・時は運動量を表わす数値(メッツ×継続時間)です。
(6)一日中(24時間)何もせず安静(1メッツ)にしていると1日の消費カロリーは
1(メッツ)×24時間×体重(kg)となります。
(7)従って、34(メッツ・時)はほとんど動いていない人に適用される数値で、活動量が大きい人は38(立ち仕事)や48(活動量大)が適用されます。
3.成功に導く重要な生活習慣
(1)ごはんをお代わりしない
(2)おなか一杯になったらやめる
(3)「ちょっとだけ残すのはもったいない」とは考えない
(4)達成すべきは「結果目標」ではなく「行動目標」
(5)「代謝」や「体質」を言い訳にしない
(6)「大皿料理ではなく「自分の適量のプレート」を食べる
この理論は必ず腹落ちする。だから痩せる。
3か月時間をかければ、二度と太らない!!
2025年4月17日 9:02 カテゴリー:書籍紹介