書籍紹介 「SDGsの大嘘」池田清彦 著
書籍紹介 「SDGsの大嘘」
池田清彦 著 ISBN978-4-299-02966-9
世はまさにSDGs(持続可能な開発目標)ブーム。国連サミットで「2030年までに達成すべき目標」として17項目に分けて設定されており、日本でも政府や企業が様々な取り組みを進めている。しかし、17の目標はどれも立派なものばかりだが、その一つひとつを検証すると矛盾に満ちていて、突き進んでいくと、間違いなく世界は今より悪くなる。利益を得るのは、一部の国や企業などほんの一握りの人々だけであり、世界全体でみると、損をする人、貧しくなる人のほうが圧倒的に多くなる。そして、この「負け組」の方に、日本が組み込まれてしまう恐れがあるのだ。
17項目のうち特に7つの項目はエネルギー、食料、水、生物多様性に関する目標で驚くほど矛盾だらけで間違いなく看板倒れになるに違いない。加えて、地球の持続可能性を考えるうえで、およそ欠かす事ができない人口問題(人口抑制)が含まれておらず、目標を徹底的に追求すると、人類は間違いなく“地獄”へ直行していく。
また、欧米を中心とした安い労働力を確保したいグローバル資本主義は「人口が増え続ける」という状態が続いてくれないと困るという現実がある。そもそも「再生可能エネルギーは実は太陽エネルギーの奪い合い」であり、人間やその他の野生動物などが得られる「食料の量」は陸上と水界の光合成の量によって決まりそれには「上限」が存在する。
実は、日本と同様ヨーロッパもエネルギー資源に乏しい。そこで、ヨーロッパはゲームのルールを自分たちに有利にするためにSDGsを進め、太陽光、風力、水力などの再生可能エネルギーへのシフトの価値を高める戦略なのだ。しかし、この戦略は安価な化石燃料のみを原因とする予測はどれもことごとく外れている以上、この理論は間違っていると考えるほかない。
CO2が多い方が植物の光合成の量が増えて、食料の量も多くなる。また、CO2はマクロレベルでみると、海に入って最後は石灰岩になって固定されるので無理して減らさなくても、放っておけば自然に減っていくものだ。
生物学者が忖度なしに語りおろす、SDGsの知られざる真実!!
2023年3月3日 14:11 カテゴリー:書籍紹介