書籍紹介「放っておくとこわい症状大全」秋津壽男 著
放っておくとこわい症状大全
秋津壽男 著 ISBN978-4-478-10999-1
多くの人が、病気のサインを見逃して損をしています。これは、長年医師として多くの患者さんと接するなかで、特に残念に思う事のひとつです。
もう少し早く病気に気づいていれば、 もっと簡単に治せたのに、 寝たきりや要介護にならなくてすんだのに 命が助かったのに・・・・・
そんな事例をたくさ目の当たりにしてきました。人はいきなり大病になるわけではありません。ほとんどの病気は、体を使ってSOSを出しています。本書は一見すると見逃しがちな体のSOSサインのうち、特に早期発見しないと後悔する病気の44の症状だけを集め、解説しています。大病のシグナルとしては、
1.原因不明の肌荒れ
紫外線や乾燥、化粧品、衣類の刺激などでも肌は荒れますが、これらはすべて原因となる刺激を取り除けば改善します。注意したいのは、体の中の原因がある肌荒れで、急に肌が荒れてきた場合は、腸内環境の悪化を疑ってみて下さい。
2.危険な便の色
①便が黒い→胃がん、胃潰瘍の可能性
②便が赤い→便そのものが赤いときは大腸の上のほう、便に赤いものがまだらに混じっているときは大腸の真ん中あたり、便の表面に赤い粘液がついているなら大腸の下のほうにがんがあると考えられます。
③便が白い→胆汁の通り道がふさがってしまうと、胆汁が腸に出ないため便が黄色くならず白く、胆管がん、膵頭部がんの可能性が高い。なお、胆石の可能性がある場合は激しい痛みをともないます。
3.においがわかりづらくなった
嗅覚障害は認知症の初期にあらわれる症状。認知症の人が鍋を焦がしたり、料理の味付けがおかしくなるのは、注意力の欠如ではなく、鼻がにおわなくなったと考えられます。
体からのSOSに気づけるか、気づけないか。それが運命の分かれ道!!
2021年5月20日 9:02 カテゴリー:書籍紹介