書籍紹介「老活の愉しみ」帚木蓬生 著
老活の愉しみ
帚木蓬生 著 ISBN978-4ー02-295067-3
今現在、国民総金融資産は千八百兆円にものぼり、その六割は、六十歳以上の人たちが所有しています。高齢者の不健康期間が延びれば延びるほど、この資金の一部は医療・福祉に注ぎ込まれますが、大部分は埋蔵金化します。
しかし、高齢者が動けば、これらの資金が生きてきます。高齢になっても、何度も自己啓発と再教育に活用できるのです。七十歳現役社会、八十歳定年社会の登場です。そこでは高齢者も有効資源であり、英知と知識を有する人材として大いに活躍が期待されます。それこそが、著者が提唱する「老活」です。「老活」があれば、高齢でも就活があり「婚活」も可能になるでしょう。まさに、バラ色の日本であり、その鍵こそが、老いてなお活動し、生きつくす「老活」なのです。「終活」など死んだあとで充分です。本書では、老活を実現するための工夫を、様々な角度から論じています。例えば、
(1)精神的不調は身を忙しくして治す
高齢者の代表的なメンタル不調は病気不安症とうつ病です。
(2)眠るために生きている人にはなるな
高齢になるに従って眠りが浅く短くなるのは、正常な現象です。
高齢者がぐっすり熟眠できるのは、たかだか三時間前後で、あとはウトウトの二、三時間で必要睡眠時間は充分まかなえています。
(3)脳は鍛えないと退化する
通常の日常生活での脳トレーニングは、何よりも、読み書き計算、物作りが最適です。
(4)ヘルス・リテラシーを身につける
健康についての正しい知識と実践により、健康寿命を延ばす。
(5)認知症でも生きつくそう
認知症のリスク要因は小児期から青年期は教育期間の短さ、中年期は肥満と高血圧と難聴、高年期は糖尿病と喫煙、抑うつと運動不足、そして社会的孤立です。
終活より老活を!!心と身体を100歳まで活躍させる!!
2020年12月3日 9:08 カテゴリー:書籍紹介