書籍紹介「花粉症は1日で治る」 小柳津広志 著
花粉症は1日で治る
小柳津広志 著 ISBN978-4-426-12619-3
70代には非常にたくさんの花粉症の方がいますが、80歳以上では殆どいません。花粉症の原因として大気汚染などがあげられますが、著者はこの説に疑問を抱いています。そして、花粉症の根本原因は抗生物質の使用にあると確信しています。
国内では、抗生物質は1950年代から一般向けに使用され、現在80歳以上の方は1950年代には既に成人になり、成長期に抗生物質が投与されていません。つまり、花粉症などのアレルギー疾患や自己免疫疾患は抗生物質投与が腸内フローラを撹乱することによって起きています。
赤ちゃんは母乳を飲み始めるとすぐに母乳に含まれるミルクオリゴ糖によりビフィズス菌が増え始め、数日でビフィズス菌は90%以上も占めます。その後、赤ちゃんは離乳をして野菜、穀類、肉、魚、卵などを食べるようになるとビフィズス菌はすぐに減り、代わりに酪酸菌が増えます。酪酸菌の作る酪酸は赤ちゃんの免疫を発達させ、全身に炎症が起きないようにコントロールします。
実は、酪酸菌が腸内で増加し活発に活動すると酪酸が多く分泌され、免疫の過剰反応や暴走を防ぐ(免疫寛容)、Tレグ細胞(制御性T細胞)が多くなり、体内の炎症を防止します。なお、アレルギー疾患や自己免疫疾患に限らず、多くの病気(うつ病、アルツハイマー病、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞など)の原因は炎症であることがわかってきています。
以上より、腸内の酪酸菌(アッカーマンシア菌も含む)のえさとなる、水溶性の食物繊維のフラクトオリゴ糖を多く摂取することがポイントになります。
フラクトオリゴ糖を多く含み、入手しやすい食材は、ゴボウ、タマネギ、ニンニク、ネギ、アスパラガス、バナナなどです。
酪酸菌であらゆる炎症がスーッと消える!!
2020年7月16日 9:01 カテゴリー:書籍紹介