書籍紹介「Dr.石原のお悩み相談室」 石原結實 著
Dr.石原のお悩み相談室
石原結實 著 ISBN978-4-7593-1664-3
漢方医学には2000年も前から「万病一元、血液の汚れから生ず」という概念があります。当時は血液の状態や内容などがまったくわかっていなかったので、この概念は多分に哲学的なものだったわけです。しかし、血液の構成成分や内容をすべて把握している西洋医学を通してこれを解釈すると、漢方医学の病因論は、まさに正鵠を射た表現であることがわかります。なお、血液を汚す原因として主に以下の(1)~(4)があります。
(1)「食べ過ぎ」
血液中の糖や脂質、タンパク質、老廃物の増加
(2)「食物の質」の間違い
肉、卵、牛乳、バター、マヨネーズに代表される動物性食品の摂取過剰による血液中の脂肪、タンパク質、老廃物の増加
(3)「運動不足」
体温生成要因の40%を占める筋肉を使った運動・労働が不足すると、血液中の糖、脂肪、タンパク質、老廃物の燃焼、利用が妨げられて、血液を汚す。
(4)「冷え」
冷える(体温低下)と、血液中の糖、脂肪、タンパク質などの栄養素や老廃物の燃焼、排泄が妨げられ血液を汚す。
一方、血液が汚れれば、体は何とか血液を浄化しようとします。この血液浄化反応としては、主に以下の(1)~(4)が挙げられます。
(1)発疹(湿疹、じんましん、化膿疹など)
(2)炎症(気管支炎、肺炎、胆のう炎、膀胱炎など)
(3)動脈硬化、高血圧、出血、血栓、結石
(4)がん腫(出血により血液の汚れを浄化)
ところが、西洋医学はこの血液浄化反応を「病気」と見て、抑えようとしている(対症療法)。しかし、食べ過ぎ、運動不足…など血液を汚す生活を続けていれば、血液は汚れたままで、根本的な解決になりません。
「血液の汚れ」と「血液の浄化反応」と考えれば、病気・症状に対する根本的な対処法、治療法が見えてくる!!
2019年9月5日 8:52 カテゴリー:書籍紹介