書籍紹介「歯医者さんが書いた〈歯は治療するな〉」武田 貢 著
歯医者さんが書いた「歯は治療するな」
武田 貢 著 ISBN978-4-331-5220-2
著者が歯を治療しないでという理由は、大きく分けると以下の3つです。
1.一度、歯を削ると最終的には歯を失う方向に向かうからたとえ、削ったところを、詰めたりかぶせたりといった治療をしても、一度削った歯は天然の歯より弱く、虫歯になりやすいからです。また、クラウンをかぶせる治療をした場合、神経を取ることも多く、神経を取った歯は死んだ歯で、歯ぎしりや食いしばりなどで割れやすくなります。さらに、歯がなくなるとアゴの骨も喪失し、入れ歯もインプラントも難しくなります。従って、できるだけ歯を抜かないことがポイントとなります。
2.虫歯を治療するより原因を除去する方が大事だから、昔の虫歯治療は「早期発見・早期治療」でしたが、今は「早期発見・定期観察」です。虫歯を発見してもすぐに削るのではなく、虫歯になった原因を取り除くことで進行を止めるという考え方。従って、進行していない虫歯は治療する必要はありません。なお、虫歯の原因の多くは白砂糖。特に大量の砂糖が入ったお菓子や飲み物が原因です。極論すれば、砂糖を食べなければ歯磨きをしなくても虫歯になりません。ただし、歯磨きをしないと歯周病になります。
3.虫歯や歯周病にならないように予防することが大切だからまず、虫歯から歯を守るためにやるべきことは①虫歯菌の繁殖を防ぐ。虫歯のエサとなる糖分を口の中になるべく入れないこと ②口の中(口腔内環境)を常に正常な状態に保つ。間食する時間を決めて食べ、食べた後は、必ず歯磨きをする。 ③歯そのものを強くする。夜寝る前にシュガーレスで、しかもキシリトールの入っているガムを噛み歯の再石灰化を促す。
一方、歯周病の予防は①正しいブラッシング ②歯周病を進行させる悪い習慣を改める(ex.間食、タバコ、ストレス、不規則な生活) ③定期的に歯医者さんで歯垢や歯石を取ってもらう。
歯を削るのは命を削ると同じ、歯周病は認知症や動脈硬化を招く!!
2019年8月22日 8:47 カテゴリー:書籍紹介