書籍紹介「体力の正体は筋肉」 樋口 満 著
体力の正体は筋肉
樋口 満 著 ISBN978-4-08-721030-9
体力とは、作業や運動といった身体活動に要求される、潜在的な能力、身体的活動との事ですが、体力のうちで著者がもっとも注目するのが「筋力」と「全身持久力」です。
「筋力」は筋肉(体を動かす骨格筋)が発揮する力のことで、それがどのくらいあるかはほぼ筋肉(筋線維)の断面積に比例します。一方「全身持久力」は、全身を使った運動をどれだけ長く続けられるかの能力(心肺体力、スタミナ)のことです。
なぜ、筋力と全身持久力に注目するのか、それには3つの理由があります。
第1は、筋力と全身持久力が高いと、生活習慣病を発症するリスクが低く、その予防にもなる。
第2は、体力テストを行えば定量的に測定ができ、現在の自分の筋力や全身持久力がどの程度なのか客観的に評価できる。
第3は、筋力や全身持久力を高めれば、柔軟力やスピード力など体力のほかの要素にもいい影響がもたらされる。
なお、筋量の減少と筋力の低下が著しいのは、下半身と直立姿勢を支える体幹です。
それでは、どのような運動で体力の維持・向上するのでしょうか。
(1)全身持久力を高める有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)
(2)筋力を高めるレジスタンス運動(スクワット、腕立て伏せ、ダンベル、バーベルなど)
(3)全身持久力と筋力を同時に高める最強のトレーニング(ローイング〈ボート漕ぎ〉運動)
但し、体力をアップさせるには、食事から筋肉に必要な以下の栄養素をとることが大切です。
(1)筋肉をつくるタンパク質(特に高齢者)
(2)筋肉を動かす主なエネルギー源の糖質
(3)低強度の運動エネルギー源の脂質
(4)筋肉に重要な栄養素の働きを助けるビタミン
(5)体の機能を調節するミネラル
(6)第6の栄養素となる水
座っている時間が世界一長い(一日当たり7時間)日本人は、下半身の筋肉を特に鍛える必要があるようです。
下半身と体幹を鍛えよ!筋肉が健康を守る!
2018年9月20日 8:44 カテゴリー:書籍紹介