書籍紹介「歯はみがいてはいけない」 森 昭 著
歯はみがいてはいけない
森 昭 著 ISBN978-4-06-272958-1
現在、日本では100万人以上が寝たきりになり、スウェーデンでは寝たきりの人がほとんどいません。日本人は80歳で残っている歯が10本以下なのに対し、スウェーデン人は80歳で歯が21本残っています。医療や食事、生活習慣の問題が論議されていますが、歯科医師である著者は、この原因は「歯」であることは明らかであるといいます。「一日3回の歯みがき」が歯や歯ぐきにダメージを与え続け、歯周病を引き起こし歯の喪失はもとより、口臭や全身病の原因になっています。
食後すぐに歯みがきをし、歯磨剤(歯みがき剤)を大量に使い、かつデンタルフロスを使用しないという、日本人だけの“間違った歯みがき習慣”が、あなたの自己免疫力を奪っています。食べてすぐ歯みがきをするのは、せっかくの大切な唾液を無駄にする行為です。食事直後の唾液は、いったいどんな働きをしてくれているのでしょうか。
糖質を含む飲食をした後、口の中は酸性に傾き、歯の表面のカルシウムやリンが唾液中に溶け出します。この時、実は歯は少し軟らかくなります。それが唾液の力を借りて、30~60分かけて元の硬さに戻っているのです(再石灰化)。
石のように見える歯は、飲食後の表面は非常に傷つきやすく、軟らかい状態。そこで歯みがきをすると、歯ブラシで歯が傷つけられ、研磨剤や発泡剤の入った歯磨き粉でさらにダメージを与えられます。加えて食後のいちばん力の強い唾液を“ぐちゅぐちゅぺー”して口の外に吐き出し、その効果をみすみす手放しています。歯みがきの本来の目的は“食べかすをとる”ことではなく“歯垢をとる”ことです。つまり、歯を守っているのは唾液、歯周病も虫歯も原因は歯垢(プラーク)。そして寝たきりの多くはプラーク感染症です。
日本の歯科常識は間違いだらけ!!
60万人の口を診た名医の結論!!
2016年11月10日 8:53 カテゴリー:書籍紹介