書籍紹介「だから,これまでの健康・医学常識を疑え!」 和田秀樹 著
だから,これまでの健康・医学常識を疑え!
和田秀樹 著 ISBN978-4-89831-725-9
そもそも医療というものは、医者が決めるものではなく、医療を受ける人が決めるものです。人それぞれ生き方、価値観が違う訳ですから、当然医療に対する考え方も違います。だから「私はこんな生き方がしたい」という希望に合わせて医療を選択できるようにすべきだと著者は主張します。そして、例えば、以下のような提言をしています。
(1)検査の数値が正常になっても、生命の質(QOL)が上がるとは限らない。もちろん、検査数値を正常にしたい患者さんも沢山います。客観的に検査数値が正常値になることを取るのか、主観的に満たされた状態(QOLの向上)を取るかは、患者さんが選択してもいいのではないか。
(2)高齢者にとって危険性が高いインスリン注射 そもそも、高齢者の糖尿病のほとんどは1型でなく2型です。インスリンが作れないのではなく、インスリンのレセプターが機能しなくなっている状態ですから、基本的には糖尿病の治療としては、食事の改善と経口薬、そして肥満を解消するための運動療法を組み合わせることが一番いいと思う。
(3)新薬信仰を捨てよ! 新薬には長期投与のデータがない。一般的に言えば、発売後10年経っても今でも売れている薬の方が長期服用したときの副作用のリスクは少ないと言える。一方、新薬は10年服用し続けたときの副作用については何もわかっていません。
(4)歳を取ると男はしおれ、女は活発になる 女性の場合は歳を取ると女性ホルモンが減りますが、その代わりに、加齢により男性ホルモンが増え、元気になることが最近の研究でわかってきました。
医者まかせ、病院まかせはやめて、自分の健康は、自分でつくる。
自分の医療は、自分で決める時代がやってきた!
2016年1月7日 8:41 カテゴリー:書籍紹介