書籍紹介「医者が絶対にすすめない“健康法”」岡田正彦 著
医者が絶対にすすめない“健康法”
岡田正彦 著 ISBN978-4-569-82296-9
著者の専門は予防医療学と医療統計学です。予防医療学とは「病気を予防するための学問」医療統計学とは「医学的な調査データをきちんと分析する学問」です。
1990年代から、欧米ではこれまで行われてきた医療や一般的に信じられてきた健康情報が「本当に意味があるものかどうか」を長期にわたって追跡調査する研究が盛んになってきました。このような方法で得られたデータは、科学的根拠(エビデンス)と呼ばれます。それにもかかわらず、いまだに間違った医療や健康法、健康情報が横行し、さらに企業の都合のいいようにねじ曲げられたエビデンスや検証がしっかりとなされていない不十分で信頼性の低いエビデンスが横行し人々を混乱させています。
そこで、本書では、これまでに著者が得た膨大なデータを基に巷でいいと言われている健康情報について検証し、例えば以下のようにわかりやすく解説しています。
(1)コレステロールの数値は高いほうがいい?
総コレステロールの検査値は信じないほうがいい。気にすべきはLDLコレステロールが高すぎないかどうかということです。
(2)ふくらはぎをもんで健康になる
ふだんから運動をしていない人が、ふくらはぎをもむのは危険です。それよりも歩いてふくらはぎの血流をよくしましょう。
(3)ジェネリック医薬品のほうが安くていい?
ジェネリック医薬品の効果や安全性はわかっていません。ただ、少しでも安いほうがいいという人には選択肢のひとつとなります。
(4)鼻血は首のうしろをたたいて止血する?
出血がひどくなることもあるので首のうしろをたたかず、また、鼻の穴に詰め物をするのもおすすめできません。鼻血が出たら2本の指で小鼻を押さえて止血しましょう。
予防医療学・医療統計学のスペシャリストが、科学的に正しくない「健康法」をぶった斬り!!
2015年10月15日 8:55 カテゴリー:書籍紹介