書籍紹介「あなたのこども、そのままだと近視になります」坪田一男 著
あなたのこども、そのままだと近視になります。
坪田一男 著 ISBN978-4-7993-2041-9
近年、世界中で爆発的に近視の人が増えています。特にその勢いが顕著なの60年代以降、が日本をはじめとした東アジアの国々(香港、台湾、シンガポール、韓国)です。さらに、ここのところアメリカでも近視の人が増え始めています。問題は、数が増えているだけではありません。これまで近視は子どものうちになるもので、成長とともに徐々に悪くなったとしても大人になると、それ以上近視は進まないものだとされてきました。
実際、多くの人は大人になると近視が止まるのですが、最近では大人になっても近視の進行が止まらない人が増えています。強度近視が恐ろしいのは、その他の目の病気(緑内障、網膜剥離、白内障)に進行する可能性がとても高く、最終的に失明する人も少なくありません。
そんな中、すべての研究者が近視の要因として唯一認めているのが「屋外で遊ぶ時間」の影響です。しかし、どうして外で遊ぶことで近視を防ぐことができるのか、そのメカニズムは明らかになっていないので目安となる時間を算出することができません。
近視の原因としては、水晶体によるもの(屈折性近視)と眼軸と呼ばれる目の長さによるもの(軸性近視)の2種類があります。しかし、屈折性近視は一時的なものなので、問題なのは、後者の眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が長くなるために起こる近視です。
本来だと、身体の成長が止まれば眼軸長の伸びも止まるはずです。大人になっても眼軸長が伸び続けるのは、紫外線と可視光の中間にあたる波長(380nm)の「バイオレットライト(紫光)」が大きく影響していることが判明しました。地上に降り注ぐ太陽光には380nmの光も含まれていますが、蛍光灯や人工的な光の主流であるLEDにはまったく含まれず、またUVカットガラス(400nm以下をカット)は、この光を通過させませんので外で遊んでもメガネをかけていると目の中にこの光は入ってきません。
そこで、著者はこの事実にもとづき「近視は予防できない」という通説を覆し、近視にさせない、進ませないための具体策を紹介しています。
世界初の発見!近視の常識を覆す!!
2017年5月25日 8:44 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介「健康診断は受けてはいけない」近藤 誠 著
健康診断は受けてはいけない
近藤 誠 著 ISBN978-4-16-66117-1
日本人の多くは、職場の健康診断や自治体の住民健診、あるいは人間ドックをうけています。現に2013年の全国調査では、20歳以上の健診受診率は62%でした。じつは、日本人は、健康診断やがん検診に関して“井の中のかわず”状態です。
欧米では、がん検診を否定する大きな潮流が生まれています。例えば、
・米国では、2012年に政府の予防医学作業部会が「前立腺がん検診への反対を推奨する」と表明
・カナダ政府の予防医学作業部会も2014年に「すべての年齢の男性に、前立腺がん検診を受けないことを推奨する」と発表
・米国で、2009年に予防医学作業部会が乳房のエックス線検査(マンモグラフィ)による乳がん検診は「推奨しない」と発表
今や、医学界でも「がん検診は無効」が常識化しています。さらに、健康診断についても、日本人は無知なままです。欧米諸国には職場の健康診断制度も、人間ドックも存在しません。理由は「より健康なる」「寿命をのばす」という効果を示すデータが得られなかったからです。健診は過剰な医療介入のきっかけとなり、日本人の寿命を縮めています。それは、例えば、以下の事実によって確認できます。
・血糖値を下げれば下げるほど死亡率は高まる
・ピロリ菌を除菌すると、胃がんが減る可能性がある一方、食道がんが増える可能性がある
・大腸ポリープは、放置してもがんにならない
・降圧剤は、認知症、脳梗塞のリスクを高める
・玄米菜食、肉食制限、糖質制限で死亡率は高まる
安全に長生きするには、健康なときに検査をうけないこと、医者に近づかないことに尽き、検査がアリ地獄に落ちるきっかけとなります。
2017年5月11日 8:52 カテゴリー:書籍紹介