書籍紹介「医者に奪われるな!生きていく力」 杉 晴夫 著
医者に奪われるな!生きていく力
杉 晴夫 著 ISBN 978-4-408-11059-2
長年健康に暮らしてきた多くの人が、医師に突然糖尿病あるいはメタボリック症候群患者と診断されるケースが激しい勢いで増加している。ある日、突然に医師から「患者」と宣告されてショックを受け、さらに食餌療法を強要され、私たちの人生の楽しみの1つである「食事の楽しみ」を奪われ、結果的に精神的ストレスに陥る。
本書で詳しく説明されていますが、この精神的ストレスは身体の自律神経系の働きを狂わせ、免疫機能を衰えさせ、かえって健康を奪うばかりか、ガンなどの恐ろしい疾患の発生にもつながる。特に糖尿病では、食餌療法が血糖値の低下に功を奏さないと、医師は「糖尿病患者」に対し「インシュリンの自己注射」を要求し、さらに精神的ストレスは増えるばかりか、「患者」には生命の危険が待ち構えている。それは、インシュリンの注射量を不注意で間違えることである。現在日本で、このような危険極まる「インシュリン自己注射」を行っている人々は20万人に達し、この状況は米国や英国などの先進国に例のない異常なものであることを知り、著者は愕然とした。
このような異常事態を招く根本的な理由は国民皆保健制度による医療費個人負担の少なさにある。また、自分の専門医以外の分野への配慮に欠ける傾向がある臨床医の教育の専門医制度と患者の治療についての無責任も原因の一部と考えられる。
これに加えて、欧米の先進国では例のない、わが国の全国民を対象とする定期的健康診断が医師に「糖尿病患者」を量産する絶好の機会を提供している。しかし、本書で詳しく説明するように糖尿病放置による合併症が起こる確率は実は、そんなに高いとは考えられない。そして、同様なことが、異常な増加を見せるメタボリック症候群患者についてもいえる。
あなたは、病気といわれても気に病むな!ストレス研究の大家は本書の読者が自身の適応力を信じ、精神的ストレスを克服して、健康・長寿を歩まれることを望んでやまない。
2014年6月5日 9:09 カテゴリー:書籍紹介