書籍紹介 「見た目の若さは、腸年齢で決まる」 辧野義己 著
見た目の若さは、腸年齢で決まる
ISBN 978-4-569-77379-7
辧野義己
おなかの中で1.5キロを占め、600兆~1000兆個以上もいる腸内細菌のバランスこそが健康の秘訣。
例えば便秘の常習化は急激な食生活の欧米化、つまり、高脂肪・高タンパク・低食物線維の食事が原因といえます。
1960年代、日本人の年平均でたった3キログラムだった肉類摂取量が、今や11倍強に増えています。肉類に含まれる脂肪分を消化・吸収するために使われた物質を腸内細菌が有害物質(発癌性物質、補発癌物質、アミン酸類など)に変えます。
このような有害物質を腸内に残しておけば、病気が起こるのは当然で悪玉菌が増えているという悲鳴に近い腸からのメッセージでもあります。
ここ十数年で腸内細菌に関する研究が目覚しく進み、様々な病気と腸内細菌を含む腸内環境の因果関係も次第に解明されつつあります。癌、動脈硬化、アレルギー症状、更には認知症にも腸内細菌が関与していることが分かってきています。
ここまで腸内細菌が病気と関わりがあるとは、世界の研究者たちも驚き、「腸はあらゆる病気の発信源」として「熱い注目」を集めています。
そこで、本書ではまず、「肥満と腸内細菌」を皮切りに腸内細菌研究の最新のホットな話題を中心に紹介しています。本書には「腸年齢チェックテスト」が入っていますので、このテストを行うことで、読者の「腸の健康度」が調べられます。自分の健康度が分かれば「健康管理のために何をなすべきか」次のステップに進めます。
2012年2月23日 9:29 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介 「薬を買う前に読む本」 岡本正彦 著
薬を買う前に読む本
ISBN 978-4-535-98296-3
岡本正彦
著者が研修医だったころ、症状が同じであるにも関わらず、教えてくれる医師によって、処方の内容がまるで違っていることに納得できず、自分の研究テーマとして薬について徹底的に調べようと思い立った。
研究が進むにつれ、思いがけないことが色々判ってきたが、特に衝撃的だったのは以下の二つの実態である。
「効果のない薬が漫然と医療では使われ続けている」
「薬の副作用には一般に伝えられているより遥かに深刻なものがある」
この二つのテーマの告知が本書の全体で流れているテーゼである。
一連の規制緩和でこれまで病院でしか貰えなかった薬の多くが、薬店で買えるようになり、コンビニでも一部の薬が買えるようになったことから、風邪薬、胃腸薬、鎮痛剤、塗り薬など様々な薬が簡単に手に入るようになってきた。
しかし、基本的には「薬は危ないもの」で体質や服用の仕方によって命に関わるという場合も少なくない。
本書は様々な自覚症状の起こる仕組みを解説し、薬に頼らない対処法をまず述べた上で、やむを得ず薬を使う場合どうすればよいかをまとめたものである。
単なる解説書ではなく、医師さえ知らない最新情報を元に「必要最小限の薬を安全に使う方法」をまとめた点が特徴になっています。
従って、決して薬の使用を奨励するものではないことも強調されています。
2012年2月16日 8:22 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介 「短命の食事長寿の食事」 丸本淑生 著
短命の食事長寿の食事
ISBN 978-4-8470-1713-1
丸本淑生 著
現代は延命医療の進歩もあって実際の寿命と健康寿命が大きくかけ離れています。
健康寿命に関する統計的な数字が示されず曖昧になっている一方で、統計的に表れてくるのは長寿世界一という健康レベルとは関係のない空疎な数字です。
実際は介護を必要とする肉親を抱えて苦労されている家族の数は極めて多数で、植物人間的な状態で長期入院されている方も少なくありません。
そのような事態を招いている要因の一つが食事にあることは明らかで本書全体では病気を遠ざけて健康のレベルを高める食事の輪郭を描いています。
特に健康寿命を縮めている代表としてトランス型脂肪酸があります。
トランス型脂肪酸は1911年に安い植物油で高いバターを作ろうと考えた業者によって、自然界には殆ど存在しない脂肪酸つまりバターを作ることで生み出されました。
このトランス型脂肪酸は基本的には全身の細胞膜を構成するパーツとしては不適切な形をしています。
そこで燃料にするしかないと体はカロリーに変えようとしますが、体内の酵素はこの不自然な脂肪酸を代謝するのに多くの時間がかかるだけでなく、自然の脂肪酸の代謝に使われている酵素を使うため自然の脂肪酸の能率まで落とします。
その結果、未熟児へ結びつく危険性や糖尿病の発症原因になっています。一方、健康寿命を延ばす食材として抗酸化作用のあるファイトケミカルを多く含んだ食事をすすめています。
2012年2月9日 10:39 カテゴリー:書籍紹介