書籍紹介 「食でつくる長寿」 家森幸男
食でつくる長寿力
ISBN 978-4-532-26019-4
家森幸男
健康と長寿は人類の永劫の夢である。
今やゲノムの時代と言われるようになったが、遺伝子が全てを決定するわけではない。
「食はいのち」であり食によっていのちが培われ、自然と長寿が実現可能になる。
短命と長寿の境目はどこにあるのか?
世界25ヶ国61地域の食生活を調査、研究してきた「ドクター家森」が導き出した長寿の条件10ヶ条は以下の通りです。
その1 食塩を控えめに
その2 脂肪、とくに動物性脂肪をとり過ぎない
その3 野菜と果物をたっぷり
その4 乳製品をとる
その5 魚や大豆で良質なタンパク質を
その6 食事は大勢でにぎやかに
その7 食材をバランスよく
その8 一日一膳(一日のうち一食は体にやさしい食事を)
その9 長生きは勝ち取るもの
その10 前向きに明るく楽しく生きる
高齢化社会と医療費削減が叫ばれる中、これからの医療は必然的に予防医療にシフトせざるをえない。
そして、その予防医療の中核は上記のような食生活の改善にある。
2012年1月26日 9:55 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介 免疫革命
免疫革命
安保 徹
ISBN 4-7700-2517-3
免疫力を上げると病気が防げたり、治るという話をよく耳にしたり、民間にも種々の免疫活性療法がさかんに行われていますが、今までどうして免疫力を上げると病気から逃れることができるのかという科学的な裏づけがきちんとなされていませんでした。
そこで、世界的な免疫学者が自律神経と連動して働く白血球(顆粒球、リンパ球、マクロファージ)の免疫システムの仕組みを解明しました。
殆どの病気の発症ベースを作っているのはストレスなので、ストレスを除去しない限り、病気の今本から治癒されることはありません。仮に、薬によって一時的に症状を抑えることができても、ストレスがある限り、その病気の芽は摘まれることはなく、逆に現代医学の強い薬を使用すると、その成分自体が身体にストレスをかけることになります。
従って、例えば癌になれば今までの自分の生き方に強いストレス、ゆがみがあった訳なので、生き方を変えて、それを正すことしか根治の道はなく、医師はその手助けをするにすぎないと説いています。
2012年1月19日 10:49 カテゴリー:書籍紹介
人間は遺伝か環境か?遺伝的プログラム論
日高敏隆 著
ISBN 4-16-660485-6
われわれの人生を決めているものは結局のところ何なのか?
遺伝か環境かあるいはその両方か?
遺伝の良し悪しとはどういうことか?親に才能があったとかなかったとか、家柄が良かったとか悪かったということか?
また、環境の良し悪しというのは、子供の頃から可愛がられてなんでも好きなことをさせてもらったとか、いじめられて育ったということか?
この遺伝とか環境を現代の生物学、特に現代動物行動学の認識に立って、遺伝という漠然としたものを遺伝的プログラムとその具体化という観点から捉え直した第一人者による試論。
例えば、人間とチンパンジーの遺伝子を比較すると、98%は同じで、違うのは、たった2%だけ。するとこの2%の遺伝子に人間とチンパンジーの本来的な違いが込められていると考えてよいのか?
ネコがネズミを食べるのは遺伝だが、どんな獲物を狩るかは、子供の時に母ネコが持ってきた獲物の大きさ(つまり環境)によって決まる。小さなネズミばかりを子ネコに与えているとその子ネコは大人になった時、大きなネズミを見ると逃げてしまう。
つまり遺伝と環境はお互いになっていて、どの部分が遺伝によっていて、どの部分が環境によっているのかを研究しても、やればやる程判らなくなる。
そこで、本書は遺伝か環境かという単純な問題ではなく、遺伝という漠然としたものを遺伝的プログラムとその具体化というアプローチで捉え直している。
2012年1月12日 9:32 カテゴリー:書籍紹介